サン・ベルトラン・ド・コマンジュ(Saint Bertrand de Comminges)
フランスの美しい村 世界遺産 南西フランス
サン・ベルトラン・ド・コマンジュは、フランス南西部ミディピレネー地方に位置し、
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の道にあり世界遺産であると共に、
フランスの最も美しい村にも登録されています。
サン・ベルトラン・ド・コマンジュの歴史
サン・ベルトラン・ド・コマンジュの地の歴史は古く、紀元前72年にポンペイウスがスペイン遠征の後、
この地に植民地を建設したのがはじまりです。
410年には西ゴート族の村となりました。
517年にはフランク王国に組み込まれましたが、585年にはゴントランとゴンドバルトの王位争いの中、
完全に破壊されてしまいました。
その後1073年に、聖ベルトランがこの地に大聖堂と修道院を建て、司教都市として重要地点となり、
今ではサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路となっています。
町の名前は、サント・マリー・ド・コマンジュ大聖堂を建てた、ベルトラン司教(後に聖ベルトラン)
からきています。
サン・ベルトラン・ド・コマンジュの観光名所
ツアーの場合は、丘の上の町(旧市街)の散策になります。
駐車場からサント・マリー・ド・コマンジュ大聖堂までは徒歩3分です。
トイレは大聖堂の有料の場所にありますが、チケット売り場でトイレというと無料でトイレのみ行かせてくれます。
チケット売り場は、大聖堂向かって右側の建物です。
サント・マリー・ド・コマンジュ大聖堂(Cathedrale Sainte Marie de Comminges)
サン・ベルトラン・ド・コマンジュの大聖堂は、ベルトランド司教(聖ベルトランド)により建設され、
1150年から16世紀までの間に増改築が行われ、様々な装飾が付け加えられました。
そのため、大聖堂には3つの時代と3つの建築様式が混在しています。
正方形の鐘塔、大聖堂正面や、東方の三博士の礼拝を受ける聖母の姿が施されたタンパン(半円形壁面)や、
祈りの場の回廊がロマネスク時代のものです。
大聖堂内部には、ゴシック様式の身廊に囲まれた木造の内陣、ルネサンス期のオルガン等があります。
右側に付設している回廊、聖堂内の聖職者席(ミサ中は不可)と宝物室は有料です。
サン・ジュスト・ド・ヴァルカブレール・バジリカ教会(Basilique Saint Just de Valcabrère)
サン・ジュスト・ド・ヴァルカブレール・バジリカ教会は、ローマ時代の古代地下墳墓跡の上に
12世紀に建てられたロマネスク様式の典型的な墓地教会です。
その特徴は、数多くの古代の資材を再利用して建設されたことにあります。
教会の扉口には、4人の聖人、聖ジュスト 聖エレーヌ、聖エチエンヌ、聖パストゥールが立っています。
古代の町ルグドゥノム・コンヴネの遺跡
サン・ベルトラン・ド・コマンジュのふもとには、ガリア=ローマ期の古代の町ルグドゥノム・コンヴネの
遺跡があります。
寺院はピレネー山脈で採石された大理石によって作られたものです。
古代の集会場フォーラムからは、ここが政治・経済の中心地であったことがわかります。
そばには沢山の商店、屋外プールや古代ローマの共同浴場もありました。
キリスト教のバジリカ聖堂にはいくつかの石棺が残っています。