ベルゲンは、ノルウェーのフィヨルド観光の要、
人口26万6900人のノルウェー第2の都市です。
古くは、ハンザ同盟で栄え、
最近は「アナと雪の女王」の舞台となった町として人気があります。
ベルゲンは1年の内300日が雨!
とにかく雨の多い町で、1年365日のうち、300日は雨が降っています。
“400日雨が降っています”と書いているガイドブックもあるくらい雨が多いんです。
なのに、私は、まだ、ベルゲンで雨の日に当たったことはありません。
それを話すとガイドさんにも驚かれます。
ベルゲンの意味は“山間の牧草地”という意味で、
市街地はフィヨルドに面して広がっています。
西岸海洋性気候のおかげで、冬でも緯度の割には気温が
氷点下にあまりならない為、港は凍りません。
北の国の港ではとても貴重な不凍港なので、
西ノルウェー随一の天然の良港として発展することができたのです。
ベルゲンの歴史はハンザ同盟にあり!
古代は、ヴァイキングの拠点が置かれていましたが、
1070年オーラヴ王により自治特権が認められてから、港が形成され、
王が時々滞在する町として、発展をとげました。
12世紀から13世紀までは、ノルウェーの首都として栄え、
ホーコン王の宮殿もベルゲンにあり、今でも見ることができます。
1236年にはドイツのハンザ商人によって商館が建てられ、
13世紀末にはハンザ同盟の四大重要都市として君臨しました。
ハンザ商人は、ノルウェー産の海産物、特に干しダラの販売を独占販売していました。
当時の人口1万人の内、多い時は2000人のドイツ人が住んでいたと言われています。
当時のベルゲンは殆どドイツの植民地のようになっていました。
なぜ、こんな事になったかというと、ノルウェーでは小麦があまりとれず、
慢性的に小麦が不足していて、輸入に頼っていたのです。
その小麦を取り扱っていたのが、ドイツのハンザ同盟で、
“言う事を聞かなければ、小麦を売ってあげないよ。”
と脅かしていたわけです。
そういう状態は16世紀の半ばまで続きました。
その後、1700年台になって、やっと主導権はノルウェー人に移りました。
その後、ベルゲンは漁業以外にも、造船業や手工芸品にも力をいれ、
現在では、ノルウェー最大の港湾都市となっています。
ハンザ同盟って何?
ハンザ同盟は、13世紀から14世紀頃北ドイツを中心に
バルト海沿岸地域の貿易を独占し、ヨーロッパ北部の経済圏を支配した都市同盟です。
ハンザ(Hanse)はドイツ語で、「団体」を意味しています。
観光都市ベルゲン
ベルゲンの人達は、町に強い愛情を持ち、誇りが高く、
自ら自分はノルウェー人ではなくベルゲン人だと言う人もいます。
特にオスロに対して対抗意識が強いようです。
ベルゲンは、ノルウェー人にも、外国人にも人気のある観光都市なので、
夏場にはたくさんの客船が寄港します。どこも、ものすごく混んでいます。
ノルウェー観光の目玉の一つであるフィヨルド観光の拠点となる街で、
沿岸急行航路(フッティルーテン)の出発点でもあり、
オスロからのベルゲン鉄道の終着駅にもなっています。
ベルゲン出身の音楽家には、「ペールギュント組曲」等で有名な
エドワルド・グリークがいます。